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新製品開発の実際

マイクロウィングシリーズの新作の設計を開始しました。「会式一号機」またの名を「徳川式」という古典機です。1910年、アンリ・ファルマンの初飛行で始まった日本の航空の歴史。アンリ・ファルマンを操縦した徳川好敏大尉が再設計したのが、この会式一号機です。つい最近、お客様からリクエストいただいたのがひとつのきっかけとなりましたが、「日本の航空黎明期シリーズ」を発売したかったのと合致しまして、そして、当社製品を25年ほど販売している所沢航空発祥記念館に展示されているレプリカを見るたび、いつか模型化したかった機体なのです。

おおまかに設計したデータをプリントアウトしたペーパークラフトで組み立てテスト。

ええんちゃう?

単純なようで、新しいアイデアも込められていますし。

ペパクラにクリヤーイエローをスプレーして、真鍮の感じにしてみました。となりはB014アンリ・ファルマン

新発売したマグネットスタンドにも対応。

パッケージのテスト。同シリーズのパッケージに収まることを確認。さらに、原材料のサイズ(委託工場が在庫している真鍮板の規格サイズ)に何機分が収まるかを計算して、最終的なパーツサイズを決めます。たとえば、1版のなかに10機分しか入らないのか、20機収まるのかで原価が大きく変わります。浮いた分のコストは、パイロットフィギュアなどのホワイトメタルパーツや、実機画像や商標使用料に回すことができます。非常に大事な段階です。

間違いを発見! ネームプレートの向き。

マイクロウィングシリーズのネームプレートは、このようにパッケージ左から見て読める向きに統一しています。

または、縦位置で読める向きで。こういう単純ミスはメモに残さず、すぐに修正しておきます。もっと大事なこと(設計ミスなど)にまぎれて忘れてしまいがちですから。

明日までにエッチング用データに仕上げて、委託工場に試作をお願いします。最近、お忙しいのか、試作品が届くまで10日から2週間かかります。その間に、実機画像や肖像の使用許可をしかるべきところにおうかがいをたてて、発売までの準備をします。

すべてのエアロベース製品はモデルキットデザイナー岩見慎一が設計し、国内の委託工場で生産しています。

当社製品の対象年齢は15歳以上です。お子様が作るときは、必ず保護者がつきそい、パーツの尖り、パーツの入った袋をかぶらないこと、工具の扱いと保管に注意を払ってください。当社製品の素材は主に真鍮、銅、ステンレス、ホワイトメタル、マグネット、ヒノキです。アレルギーのある方はご注意ください。