まずはイマイのホンダF-1から作っていきましょう。500x300x80mmの堂々たるパッケージ。当時の子供は誕生日プレゼントに買ってもらったりしたのでしょう。さぞワクワクしたでしょうね(現在の大人も)。
ボディのパーツ割り。バリがほとんど見られません。けっこう楽に作れそうです。
ギャー ボックス(ママ)。これが貴重です。再販されてもだいたいこの部品がなくて、モーター走行できないことが多いですね。プレス型が残っていないとか、プレス工場や職人がいなくなっているという都合もあるのでしょう。
説明書は全8ページ。表紙と裏面のパーツ配置図を除けばたったの6ページです。タミヤのほうも実際の組み立て部分は7ページです。
プラパーツはつめ切りでカットするよう指示があります。どんな田舎でも模型屋があった時代ですが、逆に学校前の文具店やスーパーマーケット等どこでも買えた分、工具や塗料まで揃えていない店もたくさんあったはず。家庭にあるもので代用しましょうということですね。
これは良いアイデアですね!
モーター軸にピニオンギヤーを打ち込むところから始まります。
私にとっては、この9枚ピニオンギヤーが珍しいです。模型用としては、8枚、10枚、12枚のどれかですよね。これを打ち込むと、経年(すでに50年ほど経っていますが)で、必ず割れます。そして空回りして走らなくなるというパターン。
というわけで、こんな加工をしてみました。まず2.03mmのドリルでピニオンの穴を広げます。2mm径のモーター軸にすんなりはまります。たった3/100mmの差ですが、これでピニオンが割れる心配がなくなりました。そしてさほどガタもありません。次に、ギアの谷の部分に1.2mm径のネジをねじ込みます。モーター軸に切り欠きを入れ、ピニオンギヤを固定できるようにしました。
ギャー ボックスに組み込んだところ。
(ピニオンは8枚をつけてみたところです)
ギヤ比を記録しておきました。9枚を使うのは、8枚よりも高速時のノビを狙ってのことでしょうか?
ギャー ボックスをエンジンパーツで包む構造になっています。
あとで問題が起こったときにバラせるよう、ネジ止めにしました。
案の定、動きが安定しません、、、。内側でシャフトが当たっているのかと思い、あちこち削りましたが解決せず。実際にギヤが当たっている箇所はあったのですが。
原因はキット付属の古いモーターでした。マブチ旧14モーターから、現行の140モーターに積み替えます。古いキットを活かすつもりでしたが、モーターの動きが悪いのなら意味のないことと割り切りました。
走らせるのが楽しみになってきましたね!
ところで、ギヤボックス裏を削った画像でわかりますが、このパーツワクは最初から塗装されています。パーツワクの右上にあるエキパイは白であるべきかと思いますが、薄めた塗料にパーツワクごとつけた(ディッピング)のかな? もしスプレーだったら、エキパイワクだけカバー(マスキング)して、白く残すこともできたはずです。
ボヤっと塗料が流れた感じが、なかなかの雰囲気です。
あるいは、白いエキパイなんか気にせず、一気にスプレーしたかもしれません。パーツワクは作ったあとも保存しておきましょう。
ボディ&シャーシの合わせはばっちりです。ほとんど歪んでいません。
フロントカウルは、木工用の瞬間接着剤(ドロドロの)でくっつけます。後ろにあるのは、瞬間接着剤をより早く乾かすための促進スプレーです。
やすりで豪快に削って、合わせ目を一体化していきます。
ボディの組み立ては苦労なしでした。おっと、テープで仮止めしたハッチの前後が間違っていました、、、。
フロントカウルは図の矢印、たった2か所でボディに接着します。ラジエターやフロントアームをつけてからだと、塗装しにくい。それに、修理のことも考えて
プラ板とプラ棒を利用して、フロントカウルが取り外しできるように加工しました。
シフトレバーを模したスイッチ!
ハンドルは回せますが、タイヤとはつながっていません。連動させようと思ったのですが、複雑でないのがこのキットの特徴でもあるので、やめておきます。
タイヤは中空ではなく、かたまりです!
4本で122グラム。
タミヤの中空タイヤは、4本で64グラムでした。
モーターで回すリアタイヤのほうは72グラム。
タミヤのほうは38グラム。
ギヤ比、使用モーター、タイヤ重量、それぞれ違います。どういうレース結果になるでしょう!
ボディは、クレオスのグランプリホワイトでスプレー塗装。どういう白であったかについては、まったく考証していません。発売当時の(ふつうの)子供はそこまで考えなかったでしょう。スプレーどころか、色を塗ることも少なかったと思います。
マークは、水で溶くタイプではなく。いわゆるステッカーです。黄ばんでいるのはフィルムではなく、裏面のノリの劣化ですね。
シンナーでノリをふき取ると、透明になりました。
切り抜いて木工ボンドで貼ります。
マークが硬くて、カウルのフチのような細かい曲面には貼れません。マークの端は切り捨てて、タミヤのエナメル塗料でタッチアップします。
全体にタミヤのクリヤーをスプレーしました。しっかり乾かすあいだに、タミヤのホンダF-1に取り掛かります。